ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


〈最後の勝負は続く〉〈ネガティヴ・プレイ〉



採桑図



斎藤実盛染鬚図



佐伯定胤和上像



堺の相生橋



さかだちカナエちゃん



作業用椅子



作品



作品集第7巻「Bok3bとBok3d」



作品集第9巻「ステューピドグラム」



作品集第10巻「デイリー・ミラー」



作品集第11巻「スノウ」



作品集第1巻「2冊の絵本」



叫び



サゴ・ケーキ用の編んだバッグ(ナウグムビ)



サゴのショー・ケース



砂上の花



『サド侯爵の作品』 ギヨーム・アポリネール編



サノワの赤いカフェ



サノワの通り


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ゆーらしああーとぷろじぇくと ちょうせんはんとうからとっとりへ かんこくへん かんうぉんど きたからみなみへ かいがんせんのたび 200km

ユーラシア・アート・プロジェクト 朝鮮半島から鳥取へ「韓国編 江原道 北から南へ 海岸線の旅 200km」


作家名:大久保英治
制作年:2001年
技 法:土、葉、枝、鉛筆、紙、地図、展覧会カタログ
大久保英治編。自然を相手に様々な表現を行うランドアート(アース・ワーク)は、一九六〇年代の末からイギリスやアメリカを中心に始まった。日本におけるランドアートの旗手、大久保英治の制作を特徴づけるのは自然を歩き続けることである。長い歴史や文化、伝統、そして交流の足跡が積み重なった世界各地を歩き、そこで出会った自然の素材を用いて制作する。大久保は、日本と韓国の歴史の交流点である対馬でのプロジェクト(「国境と間の国」一九九四年五月二十三日−六月十八日 児玉画廊)あたりから、本に関わる作品を制作している。展覧会の図録やパンフレットを用いて、その土地で見つけた土や枝、葉、羽などを貼り付けたり、図録に穴をあけてその中に収めたりするものである。展覧会終了後、その記録である印刷物に、その記憶や体験を反芻しながら、大切に封じ込めるのである。今回出品する三点もまた、それぞれ展覧会に関わる作品である。アジアの歴史をさかのぼる雄大な構想を持つユーラシア・アート・プロジェクトのものには、韓国の砂や地図、枝などが淡々と収められた。それはロマンを語りながら、熱く語ることはない。未だ未完のプロジェクトの、それは入り口である。いずれも和様の折れ本の形を用いている。ジャバラを畳み、またそれを長々と開く。細部と全体を常に行き来できる形式となっている。リチャード・ロングが自らのプロジェクトを記録した写真による本を多数制作したように、基本的に作品があとに残らないランドアートにとって、本は相性の良い表現媒体である。しかし、大久保の本は単に表現行為の記録集ではない。また、構想メモやスケッチに類する制作のための生の素材集でもない。それは、過去をさかのぼり、来るべき表現を暗示しながら表現行為の根本へと向かう架け橋なのである。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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徳島県立近代美術館2006