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いらくさ えるめすじゃぽん HERMES PARIS 10.28-12.30 2001 刺草(いらくさ) エルメスジャポン HERMES PARIS 10.28-12.30 2001
『地球を歩く 風をみる 大久保英治』(エルメスジャポン株式会社 2001年)が収められている。自然を相手に様々な表現を行うランドアート(アース・ワーク)は、一九六〇年代の末からイギリスやアメリカを中心に始まった。日本におけるランドアートの旗手、大久保英治の制作を特徴づけるのは自然を歩き続けることである。長い歴史や文化、伝統、そして交流の足跡が積み重なった世界各地を歩き、そこで出会った自然の素材を用いて制作する。大久保は、日本と韓国の歴史の交流点である対馬でのプロジェクト(「国境と間の国」一九九四年五月二十三日−六月十八日 児玉画廊)あたりから、本に関わる作品を制作している。展覧会の図録やパンフレットを用いて、その土地で見つけた土や枝、葉、羽などを貼り付けたり、図録に穴をあけてその中に収めたりするものである。展覧会終了後、その記録である印刷物に、その記憶や体験を反芻しながら、大切に封じ込めるのである。今回出品する三点もまた、それぞれ展覧会に関わる作品である。エルメスジャポンでの個展のものも、葉っぱを貼り付けたページとそのシルエットを鉛筆でかたどったページが交互に現れ、最後にカタログが現れる。展示場では壁一面に設置されていた全体としての作品を、この本では一枚ずつ丹念に見せる。一枚の葉っぱの細部から全体へと帰結するミクロとマクロの交感が語られる。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
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大久保英治とは?【 作家名 】 1944年兵庫県で生まれ、岡山県で育つ。ランドアート作家。日本体育大学、京都教育大学専攻科で学ぶ。歩くことと自然や歴史、文化、哲学を結びつけた表現を展開。1980年代後半からヨーロッパで活躍し、「ヨーロッパビエンナーレ」(1993年、ドイツ)、「アルテセラ・ビエンナーレ」(1994年、イタリア)など、ランドアートの国際展で注目された。その後日本では、四国を一周歩き、現地で自然の素材を用いて制作する「四国の天と地の間」プロジェクト(1999年に当館で特別展)や、芭蕉、木喰の歩いた道をたどるプロジェクトなどを多彩に展開する。当館や西宮市大谷記念美術館、鳥取県立博物館、岡山県立美術館などで特別展を開催。近年は、韓国でのプロジェクトや作品発表も多い。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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