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ダダとは?【 美術用語 】
第一次大戦中、ヨーロッパおよびアメリカに起った運動。1916年、チューリヒのキャバレ・ヴォルテールで、トリスタン・ツァラ、
ジャン・アルプらが、辞典の一頁から偶然に拾った言葉「
ダダ」を用いた。大戦の不安のなかで、合理主義文明とその社会体制を否定し、破壊しようという運動で、おびただしいデモンストレーションとスキャンダルを通じて「なにも意味しない」虚無の
ダダを唱えた。この否定の精神は、ドイツではヒュルゼンベック、グロスらにより政治的色彩を濃くした。またニューヨークで
マルセル・デュシャン、ピカビアらが写真の
コラージュや、レティ・メイドの
オブジェを使った時期をニューヨーク・
ダダと呼ぶが、
デュシャンの芸術そのものへの否定精神(反芸術)は、第二次大戦後の若い作家に受け継がれた。さらに1919年にケルンで
エルンスト、
アルプらが起した
ダダ運動は、偶然性や意識下の世界を通じて、のちに
シュルレアリスムや
抽象表現主義への道をひらいた。
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