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脂派


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はくいをまとえる

白衣を纏える

作家名:伊原宇三郎
制作年:1928年
技 法:油彩 キャンバス
「白衣を纏える」は1928年、パリ滞在中の作品です。椅子に静かに腰を下ろした裸婦が、褐色を基調に、きびしく抑制された色彩で描かれています。豊かな手足の表現、彫刻的なまでに力強い量感のとらえ方などは、新古典主義と呼ばれる時期のピカソに学んだ成果なのでしょうか。派手な色彩やポーズの面白さはありませんが、それだけに重厚で気品のある作品となっています。作者の内なる詩情がにじみ出ているかのようです。まちがいなく伊原の代表作の一つに数えられる作品でしょう。彼にとってもこの作品はお気に入りの作品の一つだったらしく、四十年近くたってからも、使い古したパレットをキャンバスがわりに描いたこれと全く同じ図柄の作品を残しています。


カテゴリー:作品
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ピカソとは?【 作家名 】

1881年スペインに生まれる。1973年没する。幼少時から卓越したデッサン力を示し、ダ・グァルダとバルセロナの美術学校でアカデミックな技法を学ぶ。1900年から04年までパリとバルセロナの間を往復し、04年からはパリの長屋、洗濯船(バトー・ラヴォワール)に住んでエコール・ド・パリの作家達と交わる。1902年頃から抒情的な青の時代に入り、続いてバラ色の時代を経て、07年に〈アヴィニヨンの娘たち〉を制作、ブラックとも出会う。キュビスムの幕開きであった。1918年頃から新古典主義的傾向に変わり、25年頃からはシュルレアリスムをとり入れる。1933年には雑誌『ミノトール』創刊に参加、37年にはスペインのフランコ政権に抗議して〈ゲルニカ〉を制作した。戦後は〈画家とモデル〉のシリーズや過去の巨匠に題材をとった作品も作り、また日記のように毎日大量の版画を制作した。彫刻、セラミック、舞台装飾、ポスターなどの分野にも手をひろげた。20世紀美術の最高峰の1人といえるだろう。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年)

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