ぐるぐるアートワード
データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。
ぐるぐるもくじ


退廃芸術



タイポグラフィ



タブロー



タペストリー



ダダ



抽象



抽象芸術



抽象表現主義



帝展



テラコッタ



点描主義



テンペラ



デ・スティル



デア・シュトゥルム



デフォルマシヨン



徳島の美術



徳島ゆかり



トランス・アヴァンギャルディア



トリエンナーレ



トルソ


<前 (1/2ページ) 次>

●もくじのさくいん

    

    

記事カテゴリ

 すべて

 作家(1701)

 作品(1851)

 美術用語(163)

 その他(1)


じつげんしていないぷろじぇくとAこんぽうされたほいっとにーびじゅつかん

版画集〈実現していないプロジェクト〉a.梱包されたホイットニー美術館

作家名:クリスト
制作年:1968年
技 法:リトグラフコラージュ 紙
パフォーマンスの先駆者の一人クリストは、ブルガリアに生まれ、チェコスロバキアのプラハでデザインを学んだ後、アメリカで活躍している。この作品は、一枚の版画としても十分鑑賞に耐え得るものだが、本当の価値は描かれた内容にある。20世紀の美術は、1960年ごろになると急激な変化を見せ始め、若い作家たちによってアース・ワークやイベントなどと呼ばれる、従来の絵画や彫刻といった概念ではとらえ切れない表現が行われるようになった。クリストもそのような一人で、建物や橋などさまざまな建築物の梱包を手がけ、ついには実際の海岸や島、渓谷などの自然を数十キロにおよぶナイロン布で包み込んだ。梱包することで物体を既成の意味から切り離し、人間と物体の関係をあいまいに保とうとしたのだという。この作品には巨大な布で包まれたホイットニー美術館が描かれている。クリストは巨大な布で包まれたホイットニー美術館を描こうとしたのではなく題名通りいまだ実現していない建物の梱包という着想を記録しようとしたのであり、いわばプロジェクトの計画書なのだと言えよう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年06月21日掲載)


カテゴリー:作品
  いまクリックまたは、検索したキーワードの解説

リトグラフとは?【 美術用語 】

版画技法。石版画。平版(版面に凹凸のない版形式)の代表的なもの。版材に石灰石や、今日では人造石灰石や亜鉛板、アルミ板も用いる。製版の原理は水と油の反発作用である。即ち石灰石に脂肪性のクレヨンや解き墨で描き、上から硝酸アラビアゴム溶液を掛けると、化学作用によって描画部は親油性に、他の部分は親水性になる。こうして版面に油性インキをローラーで転がし、描画部にのみ付着したインキをプレス機で紙に刷り上げる。亜鉛板等を用いる場合も、水と油の反発を応用することに変わりはない。18世紀末にゼネフェルダーがドイツで発明し、当初は近代的な複製出版技術として、広くヨーロッパに普及した。19世紀中頃には多色石版画、続いて写真製版も登場し、リトグラフは商業印刷の分野で急速に発展する。19世紀末の芸術的なポスターの隆盛は、この技法を抜きにしてはあり得なかった。今世紀に入いってからも、ピカソ、マチス、ルオーシャガール等、多くの作家がリトグラフによる表現を意欲的に追求した。

  画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。

キーワード検索




けんさくけっか

キーワード

リトグラフ

キーワードを含む記事
63件見つかりました。

  靉嘔

  アサンブラージュ

  東谷武美

  ルドルフ・イェットマー

  ルイ・イカール

  泉茂

  パウル・ヴンダーリッヒ

  瑛九

  ヨーゼフ・エンゲルハルト

  クェシ・オウス=アンコマ

  オノサトトシノブ

  オフセット

  エミール・オルリク

  CANBERRA #2

  旧徳島城表御殿庭園

  〈空間と俳優〉

  マキシミリアン(マックス)・クルツヴァイル

  オスカー・ココシュカ

  ロヴィス・コリント

  ケーテ・コルヴィッツ


<前   次>

徳島県立近代美術館2006