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モビル


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はんがしゅう<こいびとたち>12はだかにされたはなよめ せかんど・すてーと

版画集〈恋人たち〉12. …裸にされた花嫁 セカンド・ステート

作家名:マルセル・デュシャン
制作年:1968年
技 法:エッチングアクアチント 紙
第一次大戦頃より起こったダダの運動は、芸術のあらゆる分野において見られた。人々のこれまで培ってきた認識や秩序を破壊し、改めて芸術の存在を世に問う大きなうねりであった。デュシャンは美術において、このダダイスムの先導者的役割を果たした人物である。例えば彼は、レディ・メイドの便器を美術館に据え、「泉」と題して人々を仰天させたし、「モナ・リザ」に髭を描き加えて、子供の悪戯のような作品を示した。さて、この作品に描かれているのは「裸にされた」女でしかも彼女は花嫁であるという。美しい花嫁衣装を剥がれた裸体を少しでも人目に晒すまいと、まだ未熟な身体をかばうように寝台にうずくまる姿態。細い肩、小さな腰が不安な心を巧みに表現し、その周りには真綿のように優しい空間が彼女を繭のようにくるんでいる。この繭の中から現れるのは、透ける美しい羽をもつ蝶のような、一人の成熟した女性なのであろうか。(吉原美惠子「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年05月09日掲載)


カテゴリー:作品
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ジョーンズとは?【 作家名 】

1930年アメリカに生まれる。サウスカロライナ州立大学で学んだ後、1949年には兵役で仙台に半年いたこともある。1952年にニューヨークに出た後、54年にラウシェンバーグと出会う。同年、星条旗を描き始め、翌年には標的の、そして数字の作品も描き始める。1958年にレオ・キャステリ画廊で初個展を開き、59年にはデュシャンと出会う。1960年代には缶やほうきなどを画面にはりつけた作品を制作。1970年代には、敷石のイメージや網目模様の作品も描くようになる。1964年にはロンドンのホワイトチャペル画廊で、77年にはホイットニー美術館で回顧展。1986年にはニューヨーク近代美術館で版画の回顧展が行われた。彼の描く星条旗は、旗の絵ではなく旗そのものではないだろうか、という問いは、芸術作品の意味作用そのものに対する問いでもある。抽象表現主義ポップ・アートをつなぐネオ・ダダの重要な1人として、その評価は高い。

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