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Rapunzel: Itsuninakushiawase

Rapunzel: Itsuninakushiawase

作家名:藤本由紀夫
制作年:2001年
技 法:ミクストメディア、本(イチハラヒロコ著『グリム童話アーティストブックシリーズ ラプンツェル。』)
イチハラヒロコ著、グリム兄弟原作、矢崎源九郎訳、伊丹友広装丁 『グリム童話アーティストブックシリーズ ラプンツェル』 (株式会社ワコールアートセンター、新風社 2001年)が収められている。藤本由紀夫は、音、聴覚を中心に、視覚や臭覚など、我々の五感に訴えかけるアーティストである。その作品は、自らが命名した「サウンドオブジェ」と呼ばれている。音を使った作品を指すのには、「サウンドスカルプチャー」(音響彫刻)という用語もあるが、藤本の場合、デュシャンに代表されるレディメイド・オブジェのように既製品を借用することが多く、オブジェという言葉が用いられている。〈Rapunzel:Itsuninakushiawase〉は、言葉や文字による表現を続ける作家イチハラヒロコとのコラボレーション。グリム童話の『ラプンツェル』の翻訳が右ページ、イチハラの作品が左ページに印刷された本。その上には二本のガラス瓶に入った鉛の活字がゆっくりとまわりながらかすかな音を立てる。入っている活字は、それぞれが印刷されているものと同じ書体で同じサイズのもの。両者のページは並行しながら進行し、同時にイチハラの大きな活字と、グリム童話の小さな活字も音を立てる。文字組の効果は書体やサイズに大きく左右される。ここでは視覚的なものが鉛という物質を介して聴覚化されている。藤本の作品は、本や書物をメディアの象徴として捉えている。今回出品する三点は、いずれも書物/メディアの聴覚的な側面に焦点を当てた作品である。音を伴う様々な読書体験を提示するこれらの作品は、黙読に慣れ、視覚とせいぜい触覚によって読書を体験してきた近代以降の我々の五感を大いに刺激する。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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デュシャンとは?【 作家名 】

1887年フランスに生まれる。1968年没する。ジャック・ヴィヨンとレイモンド・デュシャン・ヴィヨンは兄にあたる。1904年から5年にかけてパリのアカデミー・ジュリアンで学ぶ。兵役を径て1906年パリへ戻る。フォーヴィスムや未来派、キュビスムなどの新しい潮流に触れる。1913年ニューヨークで開かれた「アーモリー・ショー」に〈階段を降りる裸婦〉を出品する。キュビスムと未来派を結合したようなこの作品は話題を呼ぶ。第1次世界大戦を機に1914年ニューヨークに渡り、ピカビア、マン・レイらと共にニューヨーク・ダダの中心として活動する。レディ・メイドを始め、1917年には既製の便器にR・MUTTとサインしただけの〈泉〉を発表した。1915年から23年にかけては大きなガラス板に鉛の糸と油彩で描いた〈独身者によって裸にされた花嫁、さえも(大ガラス)〉を製作した。芸術という制度を強烈に拒否した彼は、今世紀の最も影響力を持つ芸術家の1人として認められている。

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