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ろんどん ほんこん 1980

倫敦/香港 1980

作家名:大竹伸朗
制作年:1986年刊
技 法:本、ケース、版画(1点)、印刷物シート(2枚)
大竹伸朗著。一九八〇年代にニュー・ペインティングの旗手として登場し、その後、絵画や立体、本の制作、ノイズ・ミュージックと、多彩な活動を続けている大竹伸朗。そんな彼が本を作り始めたきっかけは、一九七七年、武蔵野美術大学在学中に、単身渡ったロンドンであった。チケットなどの印刷物、アル中の男から買い求めたゴミ袋にぎっしり詰まったマッチのラベル。それらをノートに貼り、スクラップ・ブックを作り始めるのである。渡英前にも印刷物には関心があり、コラージュを試みていた大竹であったが、このゴミ袋との出会いが転機となった。そして、初めは整然と貼り付けていたが、しだいにそれは混沌とした様相を見せていく。〈倫敦/香港 1980〉は、一九八〇年、二度目の渡英と、そこから渡った香港でのスケッチやスクラップ・ブックから選んで編集された本。普及版以外に特装本があり、それは箱の中に本と共に版画や印刷物が収められている。この特装本の形態は、以後も引き続き用いられることとなる。大竹が全体のデザインを初めて行ったこの本は、八七年のADC最高賞を受賞。その時に出た印刷時の刷り損ないの紙、「ヤレ」を用いてを作ったリミックス版もある。印刷物や大量生産の日用品。すぐゴミになるものたち。しかし、それらの中には小賢しい人間の作為の産物や造形をはるかに超えて、何か喚起する力を持つものがある。大竹はそれらを見つけ出し、貼り重ねる。そして、「ヤレ」の利用に代表される様々な工夫によって、人間の作為を極力避けながら本にしてきた。大竹の本作りの原点であるスクラップ・ブックは、この間にさらに混沌の度合いを増して、厚く重層的に盛り上がっている。これからも大竹伸朗は、都市を歩き回りスクラップを続けていくに違いない。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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ブリュッケとは?【 美術用語 】

1905年、ドレスデンでキルヒナーシュミット=ロットルフ、エーリッヒ・ヘッケルらの表現主義的傾向の若いドイツ人画家たちによって創設された団体。1906年にはノルデ、ペヒシュタインが参加している。1910年には、ノルデの作品がヅェツェッシォーンに出品拒否をされたのをきっかけに、自由出品制の展覧会のための新しいグループを作り、「新分離派」と名のりベルリンに移動した。1912年には「青騎士」展に参加したりするが、1913年キルヒナーの書いた文章から意見の相違が生じ、分裂・解散した。「橋」を意味するグループ名は、彼らの作品が未来の芸術への架け橋になってほしいという願いからつけられたものであるが、その信条、目標は明確にされず、既成の古い力に対する反抗に重点がおかれ、ドイツにおける表現主義運動をつくった。このグループの仕事の中では、版画、とくに木版画の復興が評価され、二次元的平面性と、白と黒の対比による力づよい精神表現の可能性を追求し、高めた意義は大きいものがあった。

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