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し どんふぁんのためのそざい

詩「ドンファン」のための素材

作家名:ミシェル・ビュトール
制作年:1977年刊
技 法:カード(20枚)、冊子、笛、カセット・テープ、シルクスクリーンのポスター、筒、箱
ミシェル・ビュトール著、ピエール・アレシンスキー装丁、ジャン=イヴ・ボスール音楽。ミシェル・ビュトール著、ベルトラン・ドルニー装丁。一九五〇年代フランスのヌーヴォー・ロマンの作家ミシェル・ビュトールは、一九六二年の『出会い』以降、アーティストと協力して千冊近い本を作っている。今回出品するのは五点。版画による挿絵がついたオーソドックスな挿絵本の〈出会い〉。見開きが三ページ、いわゆる三幅対(トリプティック)になっている〈地方間の争い〉。アメリカの建国二百周年を記念して作られた、オブジェと本を青いアクリルケースに収めたボックス〈USA 76〉。一枚につき四ヶ所が欠けてガタガタになったカードの表裏に詩句が印刷されたものが二十枚、それらを様々に組み合わせることによって膨大な数の詩が生まれる。そんなカードとビュトールが朗読しボスールの伴奏がついたカセットテープ、笛、詩編が印刷されたアレシンスキーのポスターなどがセットになった〈詩「ドンファン」のための素材〉。コラージュされたジャバラ式のページにビュトールの手書き文字を印刷した〈街に沿って〉。この五点だけを見ても、考えられるありとあらゆる方法が試みられているのではないかと思わせるほど多彩な作品群である。アーティスツ・ブックス、フランス流に言えばリーヴル・ダルティストとは何か、という問には、いまだに明確な答えは見当たらない。しかし、ビュトールのこれらの美しい本、楽しい本、工夫の凝らされた本を見ていると、そんな定義や分類はともかくとして、その本を読んでみたいと切実に感じさせられる。それはおそらく作家であるビュトールにしても同じ思いなのだ。アーティストたちとの本作りから、作家自身の書くものが更新され、変貌させられる喜びと期待感。作家とアーティスト、そして読者との幸福な関係。それ以外に何が必要なのだろうか。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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ポロックとは?【 作家名 】

1912年アメリカに生まれる。1956年没する。1930年に西部からニューヨークのアート・スチューデント・リーグに入学、トーマス・ベントンに学ぶ。1930年代から40年代の初めにかけてはメキシコの壁画運動やピカソの〈ゲルニカ〉、ミロなどに触発され、激しくうごめく生き物のイメージを描く。また、アルコール中毒の精神分析治療を受けた彼は、シュールレアリスムにも興味を引かれる。1946、47年頃から床にひろげたキャンバスに棒などから絵具をしたたらせてオールオーヴァーに描く、ドリップペインティングを始める。時には巨大なキャンバス上で、身体全体を使って描く行為それ自体がイメージをしぼり出していくのである。1956年夏、44才の時に、ニューヨーク近代美術館での回顧展を前にして自動車事故で死亡、戦後アメリカ美術の伝説となった。デ・クーニングと共に、抽象表現主義の代表者として評価は高い。

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