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ろしゅ ピエール・ロシュ
彫刻家として教育を受けたロシェは、版画作品に彫刻的効果を加味しようとした。1892年頃、石膏型に紙をプレスすることによって、最初の浮き彫り版画を制作し、さらにこれに手彩色を施して「水彩版画」と命名した。この試みが彼をジプソグラフの開発へと導いた。つまり、この技法は、インクの塗られた石膏型の上で紙をプレスして、日本の空刷りにも似た表面のきめを紙に転写するものであった。この手法は、後に金属板を使ったジプソタイプへと発展することになる。自分のスタイルと技法に与えた浮世絵版画の影響を自認していたロシュは、ジュール・シャデル、アンリ・リヴィエール、ガブリエル・アンスレ、シャルル・ジロらと共に「日本美術友の会」の一員となり、1895年から1914年まで、毎月会合を開いた。彼が好んだ動植物を主題とした作品に見られる繊細な色彩には、日本の花鳥画の影響がうかがわれる。(P.F.)(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作家
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エッチングとは?【 美術用語 】 版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは後者の内で最も代表的なものである。エッチングの語源は「腐蝕」。まず銅板にグラウンド(防触剤)を均一にひき、ニードル等の鉄筆状のもので描画すると、描いた線の部分のみ銅板が露出される。これを酸にひたし、腐蝕時間によって線の深浅(太細)を調整する。そしてグラウンドを除去し、凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げる。エッチングの特徴は、直刻法に比べて描画が容易であり、線の表情も腐蝕の深さによって自由に加減できることである。欧州では13世紀頃から金属細工師が腐蝕を用いて図案の線刻を行なっている。それを応用したエッチング版画の登場は16世紀初頭と考えられており、17世紀にはレンブラントを頂点として数多く制作された。日本では1931年、西田武雄によって専門誌『エッチング』が創刊され、日本の現代銅版画の創成期における、エッチングの研究・普及に大きな役割を果たした。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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