1881年ドイツ北部のマイデリヒに生まれる。1919年没する。
レームブルックは、19世紀末から20世紀初頭のドイツ近代彫刻史において、極めて重要な役割を果たした作家。デュッセルド
ルフの美術
アカデミーで彫刻を学び始め、最初は
ロダンや
マイヨールの作品に影響を受けたが、ヨーロッパ各地への旅を経て、1910年、パリに移住。翌年〈ひざまずく女〉を制作して、独自の作風を確立した。1914年、第一次世界大戦の勃発により
ベルリンに転居し、大戦直後の1919年、38歳にて夭逝。造形芸術が、
抽象表現に傾倒しようとした近代の、目まぐるしい社会の変貌の中、最後まで人間表現にこだわった作家であった。その精神には、人間の姿を真摯に見つめ、かたちとして生み出す、自らの仕事への深い自覚がうかがえる。