ネグリチュードの詩人でもあった文人大統領サンゴールの、新生セネガルの発足に際しての文化振興政策に応えた当時のダ
カールの若い美術家たちは、エコール・ド・ダ
カールと呼ばれたが
アマドゥ・セックもその中の一人である。彼らはアフリカの伝統的な精神をベースに、西欧近代の物質文明を同化しようとするサンゴールの思想を、仮面や神像などの伝統的なモチーフを、キュビスムの手法を取り入れた半
抽象の様式で描くことで具現化した。
アマドゥ・セックは1966年のダ
カールで開かれた第一回世界黒人芸術祭で、イバ・ンジャエが企画した〈現代美術−傾向と対峙〉展に出品した、エコール・ド・ダ
カールの第一世代の美術家であるとされる。(「同時代のアフリカ美術」図録 1996年)