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おんなとふうけい 女と風景
静ひつで不思議な空間である。そして、その中に在る一人の美しい女。女の目は観る者の目を拒むかのように鋭く、冷めている。女と彼方の空を結ぶ宙に浮いた階段、あるいは地平線までも覆い隠して大海のように波打つ広大な敷布。「女と風景」と題されているが、実はこれらによって近景と遠景が結びつけられており、空間の均衡が綿密に計算され、保たれている。画面中央部で、右半分の画面が剥がれ落ちかけており、敷布上の果実の痕跡と相まって、時の経過をキャンバスの上に留めてしまったような作品である。精緻な画面構成が、絵の前に佇む者の空間把握を混乱させてしまう。そしてキャンバスと向き合った時、えもいわれぬ幻想的な世界へ誘い込まれてゆくのである。三尾公三はアクリル絵の具をエアーブラッシュで吹きつけるという技法で、新たな表現の道を拓いた。その洗練された画面は、現代の都市空間と無理なく融合している。(吉原美惠子「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年05月16日掲載)
カテゴリー:作品
アンリ・ローランスとは?【 作家名 】 1885年フランスに生まれる。1954年没する。始めパリで装飾や彫刻の勉強をしながらロダン風の彫刻を作る。1911年、ピカソ、ブラック、レジェらと出会い、とりわけブラックを通してキュビスムを知る。パピエ・コレなどの実験的な制作を糧にして、キュビスムを彫刻に適用した草分けの一人としてリプシッツと共に評価されている。1913年と14年にアンデパンダン展に出品する。1921年から画商カーンワイラーが彼の作品を扱う。1925年、パリ装飾芸術博覧会でル・コルビジェ設計のパビリオンに出品する。この頃の彫刻には独特の彩色が施されている。1925年以降はキュビスムを脱して、有機的で自然主義的な形を創造しようと努めた。また彫刻のみならず絵画や挿絵、装飾の分野でも活躍する。1935年にはヘレナ・ルビンスタイン賞を受賞、49年にはブリュッセルのパレ・デ・ボザールで、51年にはパリの国立近代美術館で回顧展が開かれた。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) |
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