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ちょうこくとかちょう 彫刻と花鳥
吉原は、具体美術協会との関連で語られることが多い。1954年に結成された具体美術協会は次々と実験的な表現を展開して、戦後の美術界に衝撃を与えた。この会で指導的な役割を果たし、若い新人を育てた吉原は、戦後の前衛美術を考える上で重要な位置を占めている。この作品は、吉原のきわめて初期の作品である。青空を背景に鳥と花、白い石膏像が描かれ、幻想のような印象を与える。この作品が制作されたころ、美術雑誌などを通じて盛んにシュールレアリスムが紹介されているが、この作品にもその影響が認められるだろう。その後、吉原は二科会で純粋抽象を発表し、戦後は具体美術協会でアンフォルメル、次いで円をテーマにした連作を発表している。初期から一貫して時代の最も前衛的な美術を手掛け、新しい美術の地平線を切り開いてきたと言えるが、この作品はいわばその原点ともいえる作品である。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年02月14日掲載)
カテゴリー:作品
ホックニーとは?【 作家名 】 1937年イギリスに生まれる。1953年から57年まで、ブラッドフォード美術学校で学ぶ。1957年から59年までは良心的兵役拒否者として病院で勤労奉仕。1959年から62年まではロンドンの王立美術学校に学び、金賞で卒業した。1960年のテート・ギャラリーでのピカソ回顧展に刺激を受ける。1963年パリ青年ビエンナーレで版画賞受賞。1964年にはロサンゼルスを拠点にカリフォルニアの生活を描く。1967年から写真をとり始める。1970年には、ロンドンのホワイトチャペル画廊で回顧展を開き、また70年代には舞台装置や衣装のデザインも始める。1980年ニューヨーク近代美術館のピカソ回顧展に感銘を受ける。1982年からはフォトコラージュを制作する。1988年にはロサンゼルス・カウンティ美術館で回顧展。イギリスのポップ・アートのスターとしてデビューし、様々に遷歴を重ねながらも、私的な生活を主題とした具象性を保ち続けている。そんな彼の作品は、単にポップ・アートの枠内におさまり切れない幅の広さを持っている。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) |
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