ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


石鹸の道d)行為の断片”標的”



石鹸「モンサヴォン」(ジャン・カルリュと共作)



石膏のトルソと花



雪舟坐像



雪中孤鹿、雨中曳牛



雪中芭蕉図



雪後



背中を見せた女



せのひくいおれんじはまんなかあたり



蝉丸



セリュジェ



『セルフポートレート』



セルフポートレート



千秋万歳図



センストレム



「宣誓」に着手した時の3つの手の習作



板を支える両手、3パターンの下向きの手、2つのその他の手の習作



「宣誓」の為の2つの手の習作、前腕を持ち上げている人物の右側部分、4つの足の習作



センターピース



センターピース、あるいは燭台


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●もくじのさくいん

    

    

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じさくまえのじがぞう(6)

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作家名:四宮金一
制作年:1987年
技 法:アクリル絵具 キャンバス
四宮は無機質な室内空間を描く作家として知られている。この作品もそのような一点で、1987年のIBM絵画・イラストコンクールで優秀賞を受賞した近年の代表作である。ここに描かれた空間の上下左右はどうなっているのか、日常の視界に慣れ親しんだ目はとまどいを覚えるのではないだろうか。空間は所々で理解を超えたつながり方をしており、大きく人間の形に変形している。人間の表現ではあるが、そこには物質感が全くない。壁や置かれた箱などひとつひとつは奇妙に実存感を持っているにもかかわらず、紙の端がめくれ上がったかのような壁の表現は、これが描かれたものだという虚構性を強調している。また色彩は黄色と黒という警戒心を喚起する組み合わせで、キャンバスの形の不安定さとともに、見る者の不安感をあおっている。実在と非実在の間を漂うようなこの空間は、揺れ動く現代人の精神的な実在感を象徴しているかのようだ。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年01月17日掲載)


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けんさくけっか

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徳島県立近代美術館2006