ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


ユングニッケル



雲南の背負い紐



ユンヒュンクン



ユーラシア・アート・プロジェクト 朝鮮半島から鳥取へ「韓国編 江原道 北から南へ 海岸線の旅 200km」



夜明け−版画集『時の魔術』第1図



陽咸二



「用意のできた食卓展」の招待状



楊貴妃



幼児用じゃばら椅子



幼年時代のベリー公とプロヴァンス伯の肖像



養父(石村梅蔵)の像



洋服掛け「ハング・イット・オール」



羊毛を梳く女



浴女



横尾忠則



横たわる裸婦



横山大観



横山操



与謝蕪村



吉井淳二


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じさくまえのじがぞう(6)

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作家名:四宮金一
制作年:1987年
技 法:アクリル絵具 キャンバス
四宮は無機質な室内空間を描く作家として知られている。この作品もそのような一点で、1987年のIBM絵画・イラストコンクールで優秀賞を受賞した近年の代表作である。ここに描かれた空間の上下左右はどうなっているのか、日常の視界に慣れ親しんだ目はとまどいを覚えるのではないだろうか。空間は所々で理解を超えたつながり方をしており、大きく人間の形に変形している。人間の表現ではあるが、そこには物質感が全くない。壁や置かれた箱などひとつひとつは奇妙に実存感を持っているにもかかわらず、紙の端がめくれ上がったかのような壁の表現は、これが描かれたものだという虚構性を強調している。また色彩は黄色と黒という警戒心を喚起する組み合わせで、キャンバスの形の不安定さとともに、見る者の不安感をあおっている。実在と非実在の間を漂うようなこの空間は、揺れ動く現代人の精神的な実在感を象徴しているかのようだ。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年01月17日掲載)


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けんさくけっか

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徳島県立近代美術館2006