![]() |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
こいそよざくら 小磯夜桜
東京で生まれ盛岡で育った平賀敬は、子供のころ、家にあった油絵を見て、子供心にこの世の中が単純でないことを感じたと言う。こんな昔のエピソードにうなずけるところを、彼の作品は持っている。降るような夜桜の下で、酒宴をはる人々がいる。花びら一枚一枚を細密に描いた桜の華麗さに対し、身なりは神士淑女とも言える人々は、仮面に似た無表情さである。しかも酔態はみだれている。ある文学者は、彼の作品に、「遊楽のさなかの孤独」を読み込んでいるが、確かにここには、単純でない人間模様が秘められている。十年近いフランス留学の経験を持つ平賀は、浮世絵を数多くスケッチして学ぶなど、日本の伝統的な形やモチーフも自分の作品の中に溶かし込んでいる。「小磯夜桜」は、そんな彼の造形的な追求と現代の人間存在の追求とが合致したところで生み出された作品と言える。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年04月26日掲載)
カテゴリー:作品
モーリス・ドニとは?【 作家名 】 フランス、グランヴィルに生まれる。パリに出てアカデミー・ジュリアンに学び、ボナール、ヴュイヤール、ランソン、セルジェらと交友する。ポンタヴェンでゴーギャンの影響を受けて結成された、ナビ派の第1回展(1891年)に参加する。セザンヌへの傾倒も強く、作品テーマに「セザンヌ礼讃」(1900年)や「セザンヌ訪問」(1906年)がある。イタリア、ドイツ、スペイン、モスクワ、アルジェリア、アメリカ、カナダと旅行し、特にイタリアでは信仰と美の合致を見出す。宗教画や装飾画も手がける。1920年には国立美術協会宗教芸術部の副部長となる。装飾的、象徴的画面構成に特色がある。また美術理論家としても重要である。(「パリ・日本・メキシコ 埼玉県立近代美術館所蔵作品による」図録 1992年) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||