作家名:
瑛九
制作年:1949年
技 法:油彩 キャンバス
軽快な色面で作られる、
抽象画の世界。といっても、完全にものの姿が消えたわけではなく、人物像のなごりを残している。光の対比は明るく構成もどこか軽やかで、かれんな少女の面影がほの見えるようだ。16才で評論家として登場し、1930年代には印画紙のデッサン(フォトグラフ)、
抽象絵画と、前衛の道を小気味よく走り抜けた奇才。たくさんの画風を試みた、この時期は、鮮やかな人間像の構成を手掛ける。(「コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ」展図録、1995年)