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しののめ しののめ
1906年、兵庫県に生まれる。アトリエでうたた寝する作家の姿だろうか。褐色にまとめられた構成は静かに思い。画中の人も横たわる人も、いたって堅牢、寡黙だ。生の匂いを欠いた、静物のような、まるで亡骸のような人間像。作家の心情をのぞかせるようなものは何もないが、確かな存在感だけは受け取れる。暗い時代にも堂々と自らの課題に打ち込んできた歩みを、ふと振り返るひと時だったのかも知れない。(「コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ」展図録、1995年)
カテゴリー:作品
デュビュッフェとは?【 作家名 】 1901年フランスに生まれる。1985年没する。家業のワイン商を継いでいたが、1942年41歳の時、絵に専念する決意をする。1944年ドルーアン画廊で初の個展を開く。フォートリエに影響された厚塗りの絵画を発表し、賛否両論をまきおこして大論議を呼ぶ。同じ頃にアメリカでも発表され、おおむね好評を得た。知的障害者や霊、また原始の美術に興味を持つ彼の人間表現は、サロン的な洗練された芸術に対する強烈な告発である。その芸術は、生の芸術(アール・ブリュット)と呼ばれた。彼が生み出す、人間の純粋な欲望にもとづく原始のイメージは、大胆かつ独創的であり、フォートリエ、ヴォルスと共に、アンフォルメルの先駆者として高い評価を受けている。1966年以降は、ポリエチレンに彩色したオブジェや、各地のモニュメントも手がける。1968年には、テート・ギャラリー、アムステルダム市立美術館、グッゲンハイム美術館で、また69年にはモントリオール美術館、77年にはル・アーブル美術館で回顧展。1981年にはグッゲンハイム美術館で80歳記念の個展が開かれた。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) |
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