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はす![]() 蓮 ![]()
徳島市で生まれた広島晃甫は、東京美術学校(現在の東京芸術大学)に学び、戦前の帝展や文展で活躍した日本画家である。また一時期、長谷川潔らと日本版画倶楽部を結成するなど、版画家として活躍したことも忘れることはできない。1919年にできた帝展の第一回展、二回展で連続して特選を受賞。一躍注目され、以後、帝展審査員、文展審査員なども歴任した。これは、1939年の新文展に出品された作品で、赤い花をつけた蓮が表されている。細い茎で支えられた大きな葉が、さまざまな表情で寄り添い、茎と茎が複雑に重なり合った様子を捉えている。当時の日本画界には、洋画の写実的な手法を洗練して日本画に生かす傾向があったが、これはその流れのうえで試みられたものといえる。花鳥画を好んで描くようになった晃甫の昭和初期の作風を伺ううえでも意義深い。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年12月16日掲載に一部加筆)
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カテゴリー:作品
![]() ![]() ![]() クロッキーとは?【 美術用語 】 ![]() 短時間のうちに、鉛筆、コンテ、木炭などで写生した絵、または素描のこと。速写、あるいはスケッチともいわれる。これは、作品制作の途中で、作家がその着想や閃きを、簡単な材料でひとまず客観化するために、その形態の骨子を描き留めておこうとするときに描かれる。輪郭が重要であることは言うまでもないが、陰影や色彩などを多少伴うことがある。クロッキーは、作品完成のための準備作業の産物ではあるが、作家の創造意欲が最初に形態となって示されるため、生き生きとした創造の営みに、より直接的に触れることのできるものだと言われている。線画と混同されやすいが、線画は輪郭を基調とする絵画を意味するものであり、区別されねばならない。 ![]() ![]() ![]() |
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