ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


花に包まれた女の頭部



花の帯



はなび線香



花見うらゝか



「花嫁の花冠」



花をもつ婦人



花を持てる聖者



葉の装飾模様の中の鳥



母親の叱責[エティエンヌ・オブリーの原画による]



幅広の背負い紐



ハプニング



濱晶雲



濱田観



浜田知明



ハミルトン



林雲谿



林鼓浪



林重義



林倭衛



林司馬


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ふなになれるか

鮒になれるか


作家名:福岡道雄
制作年:1984年
技 法:ブロンズ
60年代に次々と実験的な作品を発表して、時代を代表する有力な作家として注目を集めた福岡道雄は、70年代に入ると一転して具象的な作品を作りはじめる。水平な台上に樹木や山、のんびり歩く牛などを配して、心象風景ともいうべき世界を作り出したのである。「鮒(ふな)になれるか」もこの世界に連なる一点で、静かに波打つ水面に鮒と、鮒の姿をまねる少年を並べて、少年の夢の世界を軽妙に造形化している。具象的ではあるが、これらの作品は既成の彫刻の概念ではとらえきれない。それまでの彫刻は、正面や見上げるような視点で鑑賞するのが普通だが、箱庭のような趣をもったこれらの作品は、のぞきこむことを余儀なくされる。また風景など福岡がとりあげる題材は、それまで彫刻の対象として顧みられなかったものである。作品のスタイルこそ変わっても、依然として福岡は既成の彫刻の概念を問い続けているのだろう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年08月16日掲載)


カテゴリー:作品
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徳島県立近代美術館2006