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ふなになれるか 鮒になれるか
60年代に次々と実験的な作品を発表して、時代を代表する有力な作家として注目を集めた福岡道雄は、70年代に入ると一転して具象的な作品を作りはじめる。水平な台上に樹木や山、のんびり歩く牛などを配して、心象風景ともいうべき世界を作り出したのである。「鮒(ふな)になれるか」もこの世界に連なる一点で、静かに波打つ水面に鮒と、鮒の姿をまねる少年を並べて、少年の夢の世界を軽妙に造形化している。具象的ではあるが、これらの作品は既成の彫刻の概念ではとらえきれない。それまでの彫刻は、正面や見上げるような視点で鑑賞するのが普通だが、箱庭のような趣をもったこれらの作品は、のぞきこむことを余儀なくされる。また風景など福岡がとりあげる題材は、それまで彫刻の対象として顧みられなかったものである。作品のスタイルこそ変わっても、依然として福岡は既成の彫刻の概念を問い続けているのだろう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年08月16日掲載)
カテゴリー:作品
ルネサンスとは?【 美術用語 】 15〜16世紀のヨーロッパの美術史上の様式と時期区分。とくにイタリア美術史上でいう。「ルネサンス」という言葉は、もともと、ヴァザーリが著書『美術家列伝』(1550年初版)の中で初めて用いた美術の“復活”=イタリア語でリナシータに由来し、それが1840年頃にルネサンスとフランス語に訳され用いられている。ヴァザーリは、およそ13世紀後半以降のイタリアの美術家の中にローマ帝国とともに没落していた美術の復活を認め、時代区分としてルネサンスとしたが、これは同時に古代との間に中世の概念を設定したものであった。今日通説の画期としては、フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂円蓋起工の1420年より1500年までを初期、1500年〜1520−30年を盛期としている。初期にはフィレンツェ、盛期にはローマが中心となっている。自然と古代とを柱とする人文主義的造形活動を特色とし、美術理論が追求され、また美術作品の世俗化も行われ、メディチ家などの地方君主による美術の流派が形成された時代である。 |
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