ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


版画集〈壁〉5. 壁の前のダンス



版画集〈壁〉6. 口ひげを生やした人のいる壁



版画集〈壁〉7. 人間と壁



版画集〈壁〉8. 壁の前で用を足す人たち



版画集〈壁〉9. 壁と旅人たち



版画集〈壁〉10. 壁の前で用を足す犬



版画集〈壁〉11. 壁と横たわる人



版画集〈壁〉12. 壁と告示



版画集〈壁〉13. はげ落ちた壁



版画集〈詩畫集 蟻のいる顔〉3. ピケの残像



版画集〈博物誌〉25.夫婦のダイヤモンド



版画集〈マルドロールの歌〉4



版画集〈マルドロールの歌〉5



版画集〈マルドロールの歌〉18



版画集〈モニュメント・タバコ〉I



版画集〈リルケ『マルテの手記』より:一行の詩のためには…〉17. 愛にみちた多くの夜の回想



〈版画集〉1



〈版画集〉2



〈版画集〉3



〈版画集〉4


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●もくじのさくいん

    

    

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 作家(1701)

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さかだちかなえちゃん

さかだちカナエちゃん


作家名:橿尾正次
制作年:1986年
技 法:鉄線、和紙、柿渋、鉄液
紀元前の中国に鼎(かなえ)と呼ばれる三本の足を持った青銅器があります。それを天地逆にして、「さかだちカナエちゃん」。題名からは少女のあどけない姿が思い浮かびますが、似ても似つかぬ姿です。とりようによっては何とも人を喰った題名といえるでしょう。橿尾は三十年来和紙を使って、このような作品を作り続けています。針金で骨格をつくり、和紙を貼り重ね、柿渋を塗ります。柿渋は和紙をより丈夫にし、鉄やほかの金属と化合してさまざまに発色します。この作品には黒さびのような深い色合いと光沢が現れ、鉄の塊のような重量感をみせています。橿尾は和傘や提灯など、日本の職人の仕事に学び、それを現代美術に蘇らせたいと語っています。この作品にも見られるように、紙という素材に対する自由な取り組み方と素材の生かし方には、そういった職人の世界に通じるものがあるといえるでしょう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年08月01日掲載)


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徳島県立近代美術館2006