ぐるぐるアートワード
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リュクサンブール公園



リュス



リュック



リュート奏者



良寛



料治朝鳴



リルケ『マルテの手記』より:一行の詩のためには/・・・



リンディッヒ



リンドナー



「輪舞」−歌曲の夕べのためのプログラム冊子



リートフェルト



ル・マンシュ・ダン・ラ・マンシュ または 打ち手なき槌



ルイス



ルイズ・ニーヴェルソンの肖像



ルイ・パスカルの後ろ姿



ルイ15世様式の子供用肘掛け椅子



ルオー



「ルキアノスの遊女(ヘタイラ)の対話」



ルクレツィア



ルックス


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さかだちかなえちゃん

さかだちカナエちゃん


作家名:橿尾正次
制作年:1986年
技 法:鉄線、和紙、柿渋、鉄液
紀元前の中国に鼎(かなえ)と呼ばれる三本の足を持った青銅器があります。それを天地逆にして、「さかだちカナエちゃん」。題名からは少女のあどけない姿が思い浮かびますが、似ても似つかぬ姿です。とりようによっては何とも人を喰った題名といえるでしょう。橿尾は三十年来和紙を使って、このような作品を作り続けています。針金で骨格をつくり、和紙を貼り重ね、柿渋を塗ります。柿渋は和紙をより丈夫にし、鉄やほかの金属と化合してさまざまに発色します。この作品には黒さびのような深い色合いと光沢が現れ、鉄の塊のような重量感をみせています。橿尾は和傘や提灯など、日本の職人の仕事に学び、それを現代美術に蘇らせたいと語っています。この作品にも見られるように、紙という素材に対する自由な取り組み方と素材の生かし方には、そういった職人の世界に通じるものがあるといえるでしょう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年08月01日掲載)


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徳島県立近代美術館2006