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いでんせんしょくたいのあめのなかでけいじをまつ 遺伝染色体の雨の中で啓示を待つ
この作品を前にすると、だれもが今まで体験したことのない不安にも似た感覚に龍われるのではないだろうか。鳥カゴの中に、精妙に作られた人間の頭と手が収められ、鳥カゴには色とりどりのひもがからみついている。半透明の青白い肌の下から塗り込められた色ひもが浮かび上がっていて、血管を思わせるかのようだ。この気味悪さと色鮮やかなひもの美しさとの隔絶ぶりが、鳥カゴの中の人間の頭という非日常的な光景ともあいまって、言いようのない奇妙な感覚を呼び起こす。美術の表現方法は1960年代に入ると爆発的に多様化した。工藤はこの時期を代表する作家で、この作品は彼の典型的な作例だと言える。しかし、その価値は表現方法の新しさだけでない。それまで人間が気付かなかった感覚を形にしてみせたように、表現方法の新しさが精神の奥深い所に結びついている点にある。工藤は表現方法ばかりか、表現される内容も拡大してみせたのだと言えよう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年12月24日掲載)
カテゴリー:作品
都路華香とは?【 作家名 】 本名辻宇之助。明治13年幸野楳嶺に入門し内国勧業博覧会で受賞を重ねる。のちに、竹内栖鳳、菊池芳文、谷口香きょう(*)らと楳嶺門下の四天王と呼ばれた。新古美術品展、全国絵画共進会展、文展でも受賞を重ね、大正5年第10回文展で特選を受賞する。明治末年ころより波を研究し、大正元年の《良夜》などに見られるような四条派に水墨の趣を入れた作品を発表した。その後も写実から装飾にいたる幅広い作風を展開している。14年帝国美術院会員に任命され、15年には京都市立の絵画専門学校と美術工芸学校の校長をつとめた。(「京都国立近代美術館 所蔵名品集[日本画]」増補版 2003年) *・・・「きょう」は、やまへん(山)と喬からなる漢字(Unicode:5DA0) |
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