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あみうつひと2 網打つ人 - II
木版画としては珍らしく大きな画面に、水辺で網を打つ人の姿が墨一色で刷り上げられている。画面のいたる所に彫刻刀の跡が残り、黒い塊のような量感は荒けずりで力強い。現代人が忘れていた土俗的、原始的な感動を呼びさまし、何か悲愴(ひそう)感をおびた物語の一節をほうふつとさせるかのようだ。現代の版画技法の発達は目ざましく、精微で色彩豊かな作品が次々と創られている。小ぎれいでソツなくまとまった作品があふれているといっても過言ではないだろう。ところが磯見はこのような風潮に背を向け、小細工のきかない杉板を使った作品を制作している。また現代美術は文学生を排除する傾向にあると言えるが、そのような中にあって磯見の象徴的とも言える精神性、文学性豊かな作品は異彩を放っている。創作版画の原点への回帰であり、いささか閉塞(へいそく)状況に陥りつつある現代美術へのアンチテーゼだと言えるだろう。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年08月09日掲載)
カテゴリー:作品
ビエンナーレとは?【 美術用語 】 2年ごとに開かれる展覧会のことをいう。「2年ごと」という意味のイタリア語、ビエンナーレ(BIENNALE)が転じて、展覧会自体のことを指すようになった。最も古くからあるものとしては、1895年創設のベネチア・ビエンナーレがある。戦後になって1951年のサンパウロ・ビエンナーレをはじめ、東京、パリ青年、リュブリアナ等多くの国際的ビエンナーレが創設されたが、いずれもベネチアをモデルとしているといえよう。コミッショナーによる推薦制をとるところが多く、また、国際的規模で開催されるものが有名であるが、日本においてこの用語は、推薦制であれ公募制であれ、また国際的であれ国内に限られるものであれ、2年ごとに行なわれるコンクール形式の展覧会を広く指し示すものとして使われている。対象は、美術一般とされる場合もあれば、版画やデザインなど特定のジャンルに限られる場合もある。ちなみに、一年ごとのものはアニュアル、3年ごとのものはトリエンナーレと呼ばれている。 |
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