ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


影シリーズ ススキと影



影シリーズ 砂と影



影シリーズ 菜の花と影I



影シリーズ 浜辺の葉と影



影シリーズ 都わすれと影



影の自画像



過去も未来もない中心 I



過去も未来もない中心 II



かご







笠置季男



カサット



カサリーノ1 子供用椅子 NO.2000/0/1



傘を持つ小人



カサ・フローレス伯爵夫人の肖像



カサーラ



カサーラヴェルケカールサッセゴウシガイシャ



飾り罫



飾り皿



崋山画鑑定書


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●もくじのさくいん

    

    

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ふじさん

富士山


作家名:島州一
制作年:1976年
技 法:シルクスクリーン 紙
島は写真製版によるシルクスクリーンで様々な表現を試みている。この技法はポジフィルムをスクリーン上に転写した孔版の一種だが、単なる写真の複製にとどまらず、写真では得られない画面効果を造り出すことができる。ここで取り上げた作品は、静岡県富士市の風景を提った写真をもとにしている。富士山の裾(すそ)野に開けた富士市は古くから製紙業が盛んで、作品が造られた1970年代は、ばい煙とヘドロによる公害の町として有名だった。画面の煙突は、ばい煙を上げる製紙工場、手前はパルプの集積場、奥に見えるのは言うまでもなく富士山である。作者がどこまで意図していたかはわからないが、富士山が日本人の伝統的な意識を代表するとするならば、近代的な工場施設とその結果としての公害は、あまりに皮肉なコントラストを造り出していると言えよう。一見印刷むらに見えるような荒れた画面の処理も、この風景を一層陰惨なものにしている。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年08月30日掲載)


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けんさくけっか

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徳島県立近代美術館2006