![]() |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
きつねとぶどう(ら・ふぉんてーぬぐうわ) 狐と葡萄(ラ・フォンテーヌ寓話)
日本版画倶楽部を結成するなど創作版画運動を推し進めていた長谷川は1918年単身渡仏、以後、死ぬまで一度も帰国することなく制作に打ち込み、フランスで巨匠としての地位を築いた。彼の最大の業績は、長く忘れられていたマニエール・ノワール(メゾチント)という銅版画の技法を復活させ、そこに現代の生きたいのちを吹きこんだことである。〈狐と葡萄〉もマニエール・ノワールによって制作されている。ラ・フォンテーヌの寓話集からヒントを得た葡萄とおもちゃの狐が、この技法独特のち密な表現と厳密な画面構成によって、古典的な品格を醸し出しながら描かれている。彼の作品には、洗練されたフランス的感性とともに、微妙な白黒の階調に東洋画に通じる要素を見いだせるが、古い技法を自己のものにしようとする長い誠実な探究によって、西欧とも東洋とも言いがたい独自の作風を生み出した。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年10月11日掲載)
カテゴリー:作品
クロッキーとは?【 美術用語 】 短時間のうちに、鉛筆、コンテ、木炭などで写生した絵、または素描のこと。速写、あるいはスケッチともいわれる。これは、作品制作の途中で、作家がその着想や閃きを、簡単な材料でひとまず客観化するために、その形態の骨子を描き留めておこうとするときに描かれる。輪郭が重要であることは言うまでもないが、陰影や色彩などを多少伴うことがある。クロッキーは、作品完成のための準備作業の産物ではあるが、作家の創造意欲が最初に形態となって示されるため、生き生きとした創造の営みに、より直接的に触れることのできるものだと言われている。線画と混同されやすいが、線画は輪郭を基調とする絵画を意味するものであり、区別されねばならない。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||