ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


海景−「聖クレア」シリーズより



回顧作品その2−ピンポン・ルーム, 1960−



海藻



階段をおりる裸体 No.2



甲斐庄楠音



海浜遠望



海浜風物図



解剖学



買物帰りの女[ジャン=シメオン・シャルダンの原画による]



海陸戦斗図



帰り来る舟



花下躍鯉図







かがみ込んだ裸婦



鏡の前の装い



輝く光の中 No.4



かきつばたと蛙『エスタンプ・オリジナル』誌第8号より



書きものをする娘



郭子儀



角ばった肩の生きもの


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しょねんへいあいか(ほしょう)

初年兵哀歌(歩哨)

作家名:浜田知明
制作年:1954年
技 法:エッチングアクアチント 紙
浜田知明は、戦後の日本の版画界を代表する作家の一人である。浜田の表現の原点は、第二次世界大戦中の非人間的な従軍生活にある。それは、彼の人生観に深く関わる、決して消えることのない原体験と言えるものである。彼は、従軍生活から得たテーマを、銅版画で繰り返し繰り返し表現しているが、この作品の含まれる「初年兵哀歌」シリーズは、戦場から帰った浜田が真正面からそのテーマに取り組んだ記念碑的な連作である。「初年兵哀歌(歩哨)」には、雪明かりの光が小さく差し込むだけの暗く寒い兵舎の一室で、初年兵が、両手で握りしめた銃口を自分の首にあて、引き金を引こうとしている衝撃的なシーンが描かれている。浜田が「この戦争に生き残ったものとして、それは私がどうしても描かずにはいられなかったものである」と述べているように、この作品で戦争の非人間性を痛切に告発している。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年07月12日掲載に一部加筆)


カテゴリー:作品
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エッチングとは?【 美術用語 】

版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは後者の内で最も代表的なものである。エッチングの語源は「腐蝕」。まず銅板にグラウンド(防触剤)を均一にひき、ニードル等の鉄筆状のもので描画すると、描いた線の部分のみ銅板が露出される。これを酸にひたし、腐蝕時間によって線の深浅(太細)を調整する。そしてグラウンドを除去し、凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げる。エッチングの特徴は、直刻法に比べて描画が容易であり、線の表情も腐蝕の深さによって自由に加減できることである。欧州では13世紀頃から金属細工師が腐蝕を用いて図案の線刻を行なっている。それを応用したエッチング版画の登場は16世紀初頭と考えられており、17世紀にはレンブラントを頂点として数多く制作された。日本では1931年、西田武雄によって専門誌『エッチング』が創刊され、日本の現代銅版画の創成期における、エッチングの研究・普及に大きな役割を果たした。

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  赤いシャツの3人

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