ぐるぐるアートワード
データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。
ぐるぐるもくじ


富士山絶頂図



藤島武二



藤島博文



藤田喬平



藤田嗣治



藤の花の絵柄のある陶器のデザイン



富士巻狩



藤松博



婦人像



婦人像



婦人像



婦人載水図



婦人の肖像



襖を抜く



扶桑神境図



2つの正方形の物語



2ツのリンゴ



二人の顔



二人の人物



二人の裸婦


<前 (20/34ページ) 次>

●もくじのさくいん

    

    

記事カテゴリ

 すべて

 作家(1701)

 作品(1851)

 美術用語(163)

 その他(1)


しょねんへいあいか(ほしょう)

初年兵哀歌(歩哨)


作家名:浜田知明
制作年:1954年
技 法:エッチングアクアチント 紙
浜田知明は、戦後の日本の版画界を代表する作家の一人である。浜田の表現の原点は、第二次世界大戦中の非人間的な従軍生活にある。それは、彼の人生観に深く関わる、決して消えることのない原体験と言えるものである。彼は、従軍生活から得たテーマを、銅版画で繰り返し繰り返し表現しているが、この作品の含まれる「初年兵哀歌」シリーズは、戦場から帰った浜田が真正面からそのテーマに取り組んだ記念碑的な連作である。「初年兵哀歌(歩哨)」には、雪明かりの光が小さく差し込むだけの暗く寒い兵舎の一室で、初年兵が、両手で握りしめた銃口を自分の首にあて、引き金を引こうとしている衝撃的なシーンが描かれている。浜田が「この戦争に生き残ったものとして、それは私がどうしても描かずにはいられなかったものである」と述べているように、この作品で戦争の非人間性を痛切に告発している。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年07月12日掲載に一部加筆)


カテゴリー:作品
キーワード検索




けんさくけっか

本文中のリンクをクリックすると、そのキーワードで検索できます。

徳島県立近代美術館2006