ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


ユングニッケル



雲南の背負い紐



ユンヒュンクン



ユーラシア・アート・プロジェクト 朝鮮半島から鳥取へ「韓国編 江原道 北から南へ 海岸線の旅 200km」



夜明け−版画集『時の魔術』第1図



陽咸二



「用意のできた食卓展」の招待状



楊貴妃



幼児用じゃばら椅子



幼年時代のベリー公とプロヴァンス伯の肖像



養父(石村梅蔵)の像



洋服掛け「ハング・イット・オール」



羊毛を梳く女



浴女



横尾忠則



横たわる裸婦



横山大観



横山操



与謝蕪村



吉井淳二


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しょねんへいあいか(ほしょう)

初年兵哀歌(歩哨)


作家名:浜田知明
制作年:1954年
技 法:エッチングアクアチント 紙
浜田知明は、戦後の日本の版画界を代表する作家の一人である。浜田の表現の原点は、第二次世界大戦中の非人間的な従軍生活にある。それは、彼の人生観に深く関わる、決して消えることのない原体験と言えるものである。彼は、従軍生活から得たテーマを、銅版画で繰り返し繰り返し表現しているが、この作品の含まれる「初年兵哀歌」シリーズは、戦場から帰った浜田が真正面からそのテーマに取り組んだ記念碑的な連作である。「初年兵哀歌(歩哨)」には、雪明かりの光が小さく差し込むだけの暗く寒い兵舎の一室で、初年兵が、両手で握りしめた銃口を自分の首にあて、引き金を引こうとしている衝撃的なシーンが描かれている。浜田が「この戦争に生き残ったものとして、それは私がどうしても描かずにはいられなかったものである」と述べているように、この作品で戦争の非人間性を痛切に告発している。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年07月12日掲載に一部加筆)


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けんさくけっか

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徳島県立近代美術館2006