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さまーしゃわーしょう Summer Shower Show
現在の若者の気質の一端は、深刻ぶらない軽さにあるようだ。おしゃれとかここちよなどがさ価値観のすべてであるといわれる。山本はそのような若者の文化を反映した作家だといえるだろう。まだ三十歳代だが、しゃれた筆致とユーモラスなイメージで今最も注目を受けている作家の一人である。画面の中央には夏の海辺でシャワーを浴びる男が、手前には車が描かれている。夏の遊びと車、いずれも享楽的ともいえる若者の関心事である。それらのものが画面の上で繰り返され、軽妙なリズム感を生んでいる。もしこの作品を常識的な視点から見ると、ひどく表面的でナンセンスな印象を受けるかもしれない。しかし山本は、日常の光景から鮮やかなものを発見し、イメージを展開しているのだろう。アカデミックな理論や約束事から離れ、身近なものを思い出しながら、親しい友人と気軽なおしゃべりを楽しんでいるかのようだ。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年01月24日掲載)
カテゴリー:作品
アレシンスキーとは?【 作家名 】 1927年ベルギーに生まれる。ブリュッセル装飾美術学校に学び、1947年に初個展を開く。この頃、マグリットらシュールレアリスト達とも出会う。1948年パリへ旅行した後、49年から3年間、カレル・アペルらと共に結成したグループ、コブラの最年少メンバーとして活躍する。第二次世界大戦後の抽象表現における表現主義的な傾向を代表するこのグループは、短命ではあったが、激しい筆触と鮮やかな色使いで、強烈な衝撃を各方面に与えた。彼自身は記号を重ねたり並べた画面を作った。1951年からパリに移住し、絵画のみならず、壁画、室内装飾、ポスター、映画、銅版画などにも取り組む。日本の書道にも興味を示し、森田子龍と交流する。1955年には来日し、子龍と共に映画〈日本の書〉を製作した。1965年にはアメリカを訪れ、ユダヤ美術館で個展を開いた。1977年にはメロン賞を受賞した。 |
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