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マイケル・グレイニェツ



マイヤー



マイヤー



マイヨール



前田寛治



前田青邨



前田暢堂



前を向いた頭部の習作と2つの手の習作



牧野克次



幕間 01021



幕間 01031



マクセヴィルアトリエジャンプルヴェ



マケット



曲子光男



貧しい食事



貧しき食事



街に沿って



街のジャングル−日刊紙



〈街を歩くこと〉



マッキントッシュ


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あかいやみ6

赤い闇6

作家名:黒崎彰
制作年:1970年
技 法:木版 和紙
黒崎彰は、中学に入ると間もなく新制作研究所に入ったが、ここではサロン・ド・メ風の瀟洒なモダニスムが奨励され、少しでも暗い色を使うと叱られたのだという。大学は京都工芸繊維大学のデザイン科に進むが、大学では制約の多いデザインの仕事に幻滅を感じたらしい。描けば描くほど自作が暗く、陰鬱な画面となっていくのに気づき、それが自分の本当の資質であることをさとったという。「赤い闇」は、黒崎が国の内外で広く知られるきっかけとなった、九点の連作である。この連作によってクラコウ国際版画ビエンナーレで受賞し、ワルシャワ美術館の買い上げ賞も受けた。深い赤と黒を対比させ、その間に階段や箱など色とりどりの形態を暗示的に配置し、曲線と直線の交錯する濃密な空間をつくり出している。あたかもおどろおどろしい情念と死が隣り合わせになった、人間の心の奥底の不条理な世界を描き出しているかのようだ。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年10月24日掲載)


カテゴリー:作品
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黒崎彰とは?【 作家名 】

1937年大連(旧満州)に生まれる。2019年没する。中学時代から新制作洋画研究所に通う。1962年京都工芸繊維大学意匠工芸学科を卒業。1965年油絵から木版画に転向し、鎮魂を主題とするモノクロームの表現から出発。鮮烈な色彩と緻密な空間構成により、情念的なイメージを知的に暗示する作風を確立。1967年から国画会展等で各賞を得て、70年第7回東京国際版画ビエンナーレ展で文部大臣賞、第3回クラコウ国際版画ビエンナーレ展でメダル賞等を受賞し、一躍脚光を浴びた。各地の国際展で受賞を重ね、海外の客員教授や国際展の審査員を歴任。浮世絵摺師との協同制作による超絶的な多色木版画を展開する一方、ペーパーワークにも活動を広げた。後年は太古の歴史や風土を主題に、より原初的なイメージを追求。京都工芸繊維大学教授を経て、京都精華大学教授を務めた。海外との交流や版画教育、木版画研究の面でも旺盛に活躍した。

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