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『革命に奉仕するシュルレアリスム』誌 第5号



革命のためのシュルレアリスム 1-6号(2号欠)



家具つきホテル



家具デザインスケッチ 7点



かぐやひめ



掛井五郎



夏景山水図



影シリーズ 石と影



影シリーズ 右近の葉と影



影シリーズ 海辺の黄色の花と影



影シリーズ 海辺の葉と影



影シリーズ ススキと影



影シリーズ 砂と影



影シリーズ 菜の花と影I



影シリーズ 都わすれと影



影シリーズ れんげと影



影シリーズ れんげと影



影シリーズ 石と影



影シリーズ 右近の葉と影



影シリーズ 海辺の黄色の花と影


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 作家(1701)

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てんい’86ー ちー3

転位 ’86−地− III

作家名:中林忠良
制作年:1986年
技 法:エッチングアクアチント 紙
日本の銅版画家が、国際舞台で活躍し評価されるようになったのは1950年代以降で、中林が銅版画を制作し、作家としてデビューするのもこのような機運の上にあった。東京芸術大学で駒井哲郎に師事し、銅版画の魅力を知ることで、以後画業の中心にすえる。銅版画とひと言で言っても様々な技法があるが、中林は、自己の内部にあるものを直接銅版に刻み込むよりも、そこに腐食させる工程を加える腐食銅版画の方が素直な表現ができる、と言う。この作品もエッチングアクアチントといった腐食銅版画の技法で表されている。この作品のユニークさは、題名の「転位」が示すように、落葉を配した枯れ草を直接転写するところにある。自然の容貌(ぼう)をそのまま画面に移しとる手法は版画ならではのものだが、中林は腐食の技法を用いることで、現実と幻想が交差する独特な世界を描き出した。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年10月25日掲載)


カテゴリー:作品
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アクアチントとは?【 美術用語 】

版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは後者の内の一つ。まず銅板に粉末状のグラウンド(防蝕剤)を粗くまき熱して付着させ、その上に液状のグラウンドで描画する。これを酸腐蝕させると、描画部は残り、その背景には網目状の防蝕層を通過した酸によって徴細な点が刻まれる。グラウンドを除去し凹部にインキをつめプレス機で紙に刷り上げると、描画部は白く、背景には砂目状の徴妙な黒点が表われる。普通白く残したい部分から順に描画を重ね腐蝕を繰り返すので、描かれなかった部分はその度に腐蝕が進み、それを印刷すれば、砂目状の黒い調子が段階的に深まっていくことになる。アクアチントの語源は「水」であり、水彩画のように微妙な濃淡を表現できるという特徴を示している。17世紀前半にオランダで発明されたとされており、18世紀にフランス人ル・プランスによって確立された。同じ腐蝕凹版であるエッチングと併用されることも多い。

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徳島県立近代美術館2006