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悪の泉−『エスタンプ・オリジナル』誌第6号より



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こうしゅうかつらがわふうけい

甲州桂川風景

作家名:三宅克己
制作年:1951年頃
技 法:水彩 紙
三宅克己は明治7年(1874)、現在の徳島市に生まれた。日本の初期水彩画の代表的な作家だが、水彩画に関する書物を次々と著し、その普及に努めた功績も忘れることができない。徳島ゆかりの作家の中でも、先にこの紙面で紹介した伊原宇三郎と共に、日本の美術史にとって特に大切な作家だと言えよう。この作品は晩年、78歳ごろの制作である。山梨県・桂川の岸辺に川舟が浮かび、その上に漁師が一人働いている。少し前まで日本のどこでも見られた静かで美しい光景である。しかし水面や空の青い色は何か寒々とした印象を与える。三宅が得意としたのは風景画で、若いころから国内のみならずアメリカやヨーロッパなどの各地を旅行し、スケッチを作品にしているが、この作品を制作した時期も山梨を旅行してこの風景を心にとめたのだろうか。晩年を迎えた画家の心境が伺えるかのような画面である。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年01月10日掲載)


カテゴリー:作品
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アレシンスキーとは?【 作家名 】

1927年ベルギーに生まれる。ブリュッセル装飾美術学校に学び、1947年に初個展を開く。この頃、マグリットらシュールレアリスト達とも出会う。1948年パリへ旅行した後、49年から3年間、カレル・アペルらと共に結成したグループ、コブラの最年少メンバーとして活躍する。第二次世界大戦後の抽象表現における表現主義的な傾向を代表するこのグループは、短命ではあったが、激しい筆触と鮮やかな色使いで、強烈な衝撃を各方面に与えた。彼自身は記号を重ねたり並べた画面を作った。1951年からパリに移住し、絵画のみならず、壁画、室内装飾、ポスター、映画、銅版画などにも取り組む。日本の書道にも興味を示し、森田子龍と交流する。1955年には来日し、子龍と共に映画〈日本の書〉を製作した。1965年にはアメリカを訪れ、ユダヤ美術館で個展を開いた。1977年にはメロン賞を受賞した。

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