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ふうけい 風景
画面にサインとともに「1893」の書込のあるこの作品は、三宅克己の初期の画風を知るうえで重要な作品である。1893年(明治26年)は、原田直次郎の画塾鐘美館に席を置きながら、表現の方向を模索していた時期に当たる。前年には、イギリス人の画家、アルフレッド・パーソンズの水彩画を見て大きな触発を受けている。褐色を主調としながらも明るく鮮やかな色彩を加えた表現は、パーソンズなどに影響を受けたこの期の画風の特徴と言えよう。
カテゴリー:作品
遠近法とは?【 美術用語 】 三次元の空間を平面上に、立体感、奥行きを伴って表現するための技法。1436年、アルベルティの『絵画論』において、「絵画は眼を頂点とする三角錐の一断面にほかならない」と、科学の裏付けに基づいて初めて理論的に示された。現実に目の前にある対象物は、われわれの目から遠く離れてゆくに従って、小さく見えるようになる。つまり画面上の消失点(バニシング・ポイント)に向かって幾何学的に短縮され、画面上に示される。これは線遠近法とよばれるものである。これに対して、大気の影響によって、対象のもつ色が変化して見え、その輪郭や明度が不明瞭になることに基づいて遠近感をあらわす色遠近法といわれるものもある。また、線遠近法は透視図法ともいわれることがあり、たとえばレオナルドの「最後の晩餐」は、消失点を効果的に用いた遠近法の一例である。 |
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