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ひにくなゆうじょう 皮肉な友情
空中に浮かぶのは二人の人物、いや、二匹の化け物かもしれない。手足の長い、奇妙なこれらの生き物は、漂うのでもなく、疾走するのでもない。「皮肉な友情」という題を考えれば、片手を挙げてグッド・バイとでも言っているのだろうか。一見ユーモラスにも見える姿だが、そこには無意識をさぐるマッタの、鋭くさめた感性が現れている。チリのサンティアゴに生まれたマッタは、はじめパリのル・コルビジェのもとで建築を学んだ。しかし、まもなく画家に転向し、1935年からシュルレアリスム運動に参加する。時は折しも第二次世界大戦前夜である。多くのシュルレアリストたちと共に、マッタもアメリカに亡命した。1940年代のマッタの作品は、宇宙のはじまりを思わせるような、空想的で、しかも力強いものである。画面全体に描かれたそれらの作品はポロックらに影響を与え、戦後のアメリカの抽象表現主義に果たした役割も大きい。(友井伸一「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1990年09月21日掲載)
カテゴリー:作品
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グレーズとは?【 作家名 】 1881年フランスに生まれる。1953年没する。キュビスム運動に共感し、1912年にジャン・メッツァンジェ、レジェ、ジャック・ヴィヨンらと、キュビスムの抽象化を推進するグループ「セクシオン・ドール(黄金分割)」を結成した。キュビスムの理論的指導者でもあった彼は、20世紀美術を先導した抽象、キュビスムを考える上で不可欠の重要作家である。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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