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あかいまくらでねむるおんな 赤い枕で眠る女
この作品は、パリの北西約65キロにある小さな村、ボワジュルーのアトリエでマリー・テレーズをモデルに描かれたものです。眉間にくぼみのない、なだらかで大きな鼻は、このころ新境地を開いたピカソの彫刻にも多用されています。柔らかい線を用いてデフォルメされた彼女の姿は、豊かで性的な女神であり、澄んだ色調がピカソのときめきを伝えてくれます。目を閉じてすやすやと眠る彼女が目を覚まさないように、息をころしてそっとしている五十男のピカソの充実した幸福を思いやって、思わずほほえんでしまうことでしょう。
カテゴリー:作品
クラインとは?【 作家名 】 1928年フランスに生まれる。1962年没する。1944−46年ニースの国立商船学校、国立東洋学校に学ぶ。また柔道を学び始める。1947年「モノトーン」の構想を得て手や足によるプリントを試みる。1952年来日、1年間滞在し、講道館で四段を得る。1954年から、モノクローム絵画の画集、風船による〈気体彫刻〉や〈スポンジ彫刻〉〈1分間の火の絵画〉などを次々と発表、1958年には画廊内部を空っぽにして白く塗った「空虚」展などを発表し、話題をまく。フランスでネオ・ダダやポップアートに相当する活動を展開したヌーヴォー・レアリスムのグループ結成式を、1960年自宅で行う。自ら「インターナショナル・クラインズ・ブルー」と名付けた、青一色のモノクロームの画面や、金箔・火・水・空気など、ギリシヤ哲学に見られる元素に発想を求めた造形、あるいは人体に絵具を塗って画面にプリントを試みるなど、彼の活動は、芸術そのものの意味を問い掛けている。デュシャンと並んで20世紀美術の最も本質的な問題に関わった作家。 |
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