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こどもとおば 子供と伯母
パウル・クレー(1879-1940)は、スイスに生まれ、ドイツ、ミュンヘンの美術学校に学ぶ。初期は神経質でありながらダイナミックな線描で知られ、後に豊かな色彩を用いた作風へと変遷しました。キュビスム(立体主義)やシュルレアリスム(超現実主義)などの様々な要素を消化し、線と色彩の効果が十分に発揮された、高い精神性を持つ独自の画風を確立。理論家として多くの作家に影響を与えるなど、今世紀の巨匠の一人に数えられています。 この作品は、晩年に描かれたもので、小品が多いクレーの作品の中では大きな作品です。大まかな線で単純化された人体の形態、柔らかで明るい色の配置が生み出す穏やかなリズム、児童画を思わせるような素朴な要素、そしてクレーの心情が伝わってくる様な親しみやすさなど、クレー芸術の集大成がなされた作品の一つです。またこの作品は、クレーの主要な展覧会にたびたび出品され、美術出版社出版の『世界の巨匠シリーズ クレー』にも図版が掲載されるなど、クレーの特質が十分に表された代表作の一つと言えます。
カテゴリー:作品
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表現主義とは?【 美術用語 】 20世紀の初頭にドイツでおこった芸術運動。印象主義への反動と考えられる。つまり作品は自然が人間に入ってくる印象(impression)ではなく、人間の精神的なものの外への表現(expression)である、という考え方に立っている。1905年にドレスデンで「ブリュッケ(橋)」というグループが結成された。キルヒナー、シュミット=ロットルフなどの他、ノルデも短期間参加した。原色を多用した激しい色の対比や、線そのものの表現力を生かしたその画面は、抑制に反抗する。創造への衝動をあらわしている。1911年にはキュビズムをとり入れた表現主義的な活動をしたグループ「ブラウエ・ライター(青騎士)」が結成された。短期間の活動ではあったが、マルク,カンディンスキー,クレーらを輩出した。そして第一次世界大戦後は、これらの画家たちはそれぞれ独自の活動を展開していく。なお、フランスにおける表現主義的な活動は、フォーヴィズムと呼ばれ、日本の近代絵画にも影響を与えた。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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