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おどりこ

オドリコ

作家名:イサム・ノグチ
制作年:1984年
技 法:安山岩
この親しみやすさは何だろう。何物かの姿を写し取ったとも、そうではないともつかぬ不思議なシルエットも、安山岩の露な肌理も、決して私達の日常的な感情を直接に喚起するものではない。力強い作業の痕跡と、素材の強烈な個性に直面しながらも、私達はいつしか、激しさよりはむしろ軽やかさ、心地よさの感じられる空間に包まれている。イサム・ノグチは60年余りに亙って、彫刻の他、壁面、モニュメント、舞台装置、造園、家具デザイン等、実に幅広い領域で制作してきた。そうして彼は常に、作品とそれを取り巻く環境との関係を探ってきたようにみえる。彼は様々な素材を簡潔な形態に凝縮させはするが、それは個人的な表現の枠に止まるものではなく、作品の置かれた環境そのものとの共鳴が目的であるとさえ言えるものである。私達は彼の作品と共に空間を共有しながら、彼の物質観、ひいては深遠な自然観に、無理なく共感するのである。(竹内利夫「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年12月20日掲載)


カテゴリー:作品
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イサム・ノグチとは?【 作家名 】

1904年アメリカに生まれる。1988年没する。詩人の野口米次郎と作家のレオニード・ギルモアの間に生まれた日系アメリカ人である。1906年に家族で日本に渡る。1918年、14歳で渡米し彫刻家を目指す。1927年グッゲンハイム財団の奨学金を受けて渡仏、ブランクーシに師事する。1930年から31年の中国旅行中に日本を訪ねる。この頃にはベネチア・ビエンナーレ等に出品する。1947年にはニューヨーク近代美術館で回顧展。1950年には来日し、52年に神奈川県立近代美術館で展覧会。1968年にはホイットニー美術館で回顧展。1988年春の叙勲で勲三等瑞宝章を受けた。石を主に用いて生み出される簡潔なフォルムは、厳粛ではあるが、清々しく親しい時空間を生み出す。日本の庭園にも興味を示す彼は、彫刻だけでなく舞台や建築の装飾、インテリアのデザインなど、広く環境デザインにも手を染めた。アトリエのあった香川県牟礼町には〈イサム・ノグチの庭〉がある。東洋と西洋の二重性を融合させたその精神性は、高い評価を受けている。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年)

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