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ちゃくいのぽもな 着衣のポモナ
フランス南西部にあるバニュルスで生まれたマイヨールは、ロダン、ブールデルとともに近代彫刻の三大巨匠として知られている。画家を志した青年時代に影響を受けた、ゴーギャンらの新しい美術傾向を生かしながら、20世紀彫刻の出発点をつくった作家でもある。マイヨールの作る女性像は、おおらかに成熟した官能的な女性像であり、この作品も例外ではない。 「ポモナ」とは、春の神、果実と花園の女神である。マイヨールはその幸福な女神のイメージを、たくましく、豊かで優雅に表現している。彼の作品の中でも評価の高い一点である。彼の彫刻の特徴は、この作品に表れているような単純明快な構成と、滑らかな肉付けにあるが、それは彼の愛したギリシャ美術初期の清新な生命感あふれる表現と、近代フランスの新しい感性を統合したものといえるだろう。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年05月31日掲載に一部加筆)
カテゴリー:作品
サンブとは?【 作家名 】 ダカールに生まれる。ダカール大学で哲学と法律とを修め、さらに、同地のエコール・デ・ボザールで美術を学ぶ。ラボラトワール・アジという美術、音楽、映画、演劇などあらゆる分野の作家たちの集めたグループの実質的な主宰者として、作家たちの精神的支柱となっている。彼はアフリカ諸国やヨーロッパを渡り歩き、現在ダカールにおいて、画家、彫刻家としても活躍している。身辺の社会的テーマを扱う彼の表現方法はインキ、グワッシュ、油彩、コラージュなど多岐にわたり、さらにインスタレーション、パフォーマンスといった空間表現も取り入れている。ダカールの中心街の一角ジュール・フェリー街の彼の家の庭は、ダカールの作家の集会所を兼ねており、今日のセネガル、ひいてはアフリカにおける現代美術の発信源となっている。彼はヨーロッパに出品されるアフリカの現代の作品は、結果的にヨーロッパのために造られた作品でしかないとしている。それはヨーロッパへの批判であると同時に、ともすれば白人たちに媚びがちな今日のアフリカ美術への痛烈な批判でもある。(「同時代のアフリカ美術」図録 1996年) |
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