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おんなのきょうぞう(かいこされた) 女の胸像(回顧された)
ダリは、ピカソやミロと並ぶスペインが生んだ20世紀美術の巨匠として、またシュールレアリスムの代表的作家として、あまりにも有名である。彼は、マドリードの王立美術アカデミー時代に受けたフロイトの精神分析学の影響から出発して、幻想的な世界を極めて写実的に描き出す独特な作品を生み出した。その特質は絵画だけでなく、このような彫刻の分野でも変わることはない。トウモロコシを首飾りのようにつけた美しい女性の胸像の頭には、フランスパンが帽子のように載せられ、その上には、ミレーの「晩鐘」に描かれた祈る農民をかたどったペン立てが置かれている。現実にはあり得ない光景や、古い彫刻のイメージではとらえられない表現に、はじめて見る者はとまどってしまう。しかし、ダリは、そんな私たちの美術に対する平凡な理解や、日常的な常識にとらわれている姿を笑いながら、その問い直しを迫っているのである。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年10月25日掲載)
カテゴリー:作品
構成主義とは?【 美術用語 】 ロシア革命前から1920年代にかけてソ連で展開された芸術運動。ウラジーミル・タトリンが1913年に始めた鉄板や木片によるレリーフを「構成」と呼んだのを発端とする。現実の素材による非再現的構成という造形理念は、ロドチェンコなど多くの共鳴者を得て、構成主義という運動に発展し、モスクワの前衛美術界を、マレーヴィチの提唱したシュプレマティズム(絶対主義)と二分した。革命後は、革命政府の美術政策の推進勢力となり、絵画、彫刻をブルジョワ芸術として否定するとともに、鉄・ガラスなどの工業生産物の使用と社会的効用性を主張し、建築・デザイン・舞台美術などの分野にも拡がり、1920年には造形芸術の各分野をほとんど支配した。運動としては1919年頃から効用派と純粋造形派とに分裂し、純粋造形派のペヴスナー、ガボらは運動を離れ、効用派もその後産業との一体化を推進したが1930年代に政府より批判され終結したが、国外の抽象芸術運動に与えた影響は大きい。タトリンの「第3インターナショナル記念塔(模型)」はその代表的作品。 |
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