ぐるぐるアートワード
データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。
ぐるぐるもくじ


版画集〈壁〉5. 壁の前のダンス



版画集〈壁〉6. 口ひげを生やした人のいる壁



版画集〈壁〉7. 人間と壁



版画集〈壁〉8. 壁の前で用を足す人たち



版画集〈壁〉9. 壁と旅人たち



版画集〈壁〉10. 壁の前で用を足す犬



版画集〈壁〉11. 壁と横たわる人



版画集〈壁〉12. 壁と告示



版画集〈壁〉13. はげ落ちた壁



版画集〈詩畫集 蟻のいる顔〉3. ピケの残像



版画集〈博物誌〉25.夫婦のダイヤモンド



版画集〈マルドロールの歌〉4



版画集〈マルドロールの歌〉5



版画集〈マルドロールの歌〉18



版画集〈モニュメント・タバコ〉I



版画集〈リルケ『マルテの手記』より:一行の詩のためには…〉17. 愛にみちた多くの夜の回想



〈版画集〉1



〈版画集〉2



〈版画集〉3



〈版画集〉4


<前 (6/34ページ) 次>

●もくじのさくいん

    

    

記事カテゴリ

 すべて

 作家(1701)

 作品(1851)

 美術用語(163)

 その他(1)


はんがしゅう 11にんのぽっぷあーちすと2 04 むそう

版画集〈11人のポップ・アーチストII〉4. 夢想


作家名:ロイ・リクテンスタイン
制作年:1965年
技 法:シルクスクリーン 紙
この作品は、まるで漫画のように見える。それもそのはずで、これは実際に漫画の一コマを拡大してつくられている。リクテンスタインは、個性的表現に異義を申し立て、日常性や大衆性をとり入れた。「私の理想は誰も壁に掛けることができないくらい俗悪な絵画をつくり出すことであった」と彼は言う。既存の漫画を拡大することは、この作家が画面を創造することを始めから放棄しているのではないか、と思わせる。事実そう思わせることはポップアートの一つの意義なのだが、それだけでなく、彼は原画に対して微妙だが重要な変更を加える。形は太い黒の線で単純化され、色はほぼ三原色に限られる。そして原画では目立たない印刷物の小点をわざと強調して描き加える。個性よりも大衆性を取り上げた彼の作品は、かわいいがどこかいかがわしい。模倣し引用するということを活性化しながら、したたかに、彼自身の個性を示している。(友井伸一「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年09月06日掲載)


カテゴリー:作品
キーワード検索




けんさくけっか

本文中のリンクをクリックすると、そのキーワードで検索できます。

徳島県立近代美術館2006