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まちのじゃんぐるーにっかんし 街のジャングル−日刊紙
フォロンは、「私はただ、私自身の夢をとどめようと試みてきた」と語っているが、確かに彼の作品は夢に満ちている。海に沈む太陽が海面にハート型の影を映したり、ギターの弦が七色の虹になるなど、幻想的でありながらやさしい気持ちをかきたてる作風である。イラストレーションから出発して、版画、水彩画、ポスターや映画、テレビなど幅広い分野で活躍するフォロンは、現代人に受け入れられる夢の世界をよく知っている。しかし、それだけでなく、この作品のように風刺をピリッときかした表現もある。新聞を広げて走っている人物は、頭から色々な方向を向いた失印をつき出している。新聞などの伝える情報は人を導くものだが、多過ぎるとかえって迷ってしまうこともある。このような現代社会にある矛盾を、ユーモラスに描き出している。深刻な身振りでなく、楽天的に表すところが、夢の世界とも結びつく彼の表現の特徴と言えるだろう。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1989年11月15日掲載)
カテゴリー:作品
木口木版とは?【 美術用語 】 版画技法。立木を輪切りにした切り口(木口)を版面とする。版木には黄楊(つげ)や椿(つばき)等の堅い木が使われ、銅彫版と同じく、堅い版材に鋭い線を刻むことのできるビュランやノミによって彫版する。インキは粒子の細かいオフセット印刷用・銅版用・石版用等、油性インキを用い、彫り残された凸部にローラーで均一にインキをのせる。紙は薄手のものが刷り易く、バレンや、より細かい調子を出すためには金属ベラで強く印刷する。特徴は、繊細で精密な表現が可能なこと、また版が堅牢なので大部数印刷にも適していることである。18世紀末に英国人ビューイックが創始したとされる。日本では1887年に伝えられ、教科書や新聞の挿絵等、実用面で広く普及したが、写真製版が発明された後、衰退していく。芸術的な木口木版の制作では山本鼎や長谷川潔などが有名。ところで、木口木版に対して、縦挽きした切り口(板目の表われる面)で制作するものを板目木版と呼び、西洋と逆に日本で木版画といえば、こちらの方が一般的である。 |
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