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トゥリュシェ



トゥルノン



『トゥールーズ新聞』のためのポスター



籐椅子に掛ける裸婦



桃蹊仙境図



東郷青児



冬真山水



東條七郎



踏青



投扇



灯台



東方朔図



透明な巨人たち



東洋のタバコ「ナジャ」



通り



時の設計



常盤御前雪行



徳岡神泉



TOKUSHIMA HONSEN -川原康孝氏へのオマージュ



徳島の子どもたち


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はんがしゅう<えるされむのこうりゃく>2.ずがいこつのあるせいぶつ

版画集〈エルサレムの攻略〉2.頭蓋骨のある静物


作家名:パブロ・ピカソ
制作年:1914年
技 法:ドライポイント 紙
マックス・ジャコブのマトレルの物語3部作の最後を飾る作品である。出版はカーンワイラーから。刷りはドラートルピカソは1912年の終わりにカーンワイラーと3年間の専属契約を結んでいる。ちなみに第2作は<修道士マトレルのおかしくも神秘的な作品>。これはアンドレ・ドラン(1880-1854)による66枚の木版画による挿絵がつけられて1912年に出版されている。<エルサレムの攻略>はマトレルの天国での物語で、3幕ものの芝居仕立てとなっている。あらゆる時代、場所から来た登場人物や、神秘的で象徴的な出自をもつ生き物たちが、恐怖におののく貧しきマトレルのまわりで、天国エルサレムを征服するための戦いを繰り広げていく。ピカソの挿絵は各場面に1枚ずつえがかれたが、そこには詩の場面やキャラクターは登場しない。ジャコブの詩のやや難解で暗示的なイメージから触発された、キュビスムのイメージが生まれている。1枚目と3枚目は女性の姿である。ここでは<聖マトレル>でのレオニー嬢のような線主体の表現ではなく、細かい線による陰影を生かした面的な表現を見せている。2枚目は、画面左上部に細長く角ばった頭蓋骨が見える。陰影は控えめにして、繊細なドラポイントの線で仕上げられている。(「変貌するひとのすがた ピカソの版画」(コレクション+αで楽しむシリーズ)図録 2006年)


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徳島県立近代美術館2006