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さんにんのおんな 三人の女
<三人の女I、II、III>(05-01,02,03)と同様に「三美神」が主題となっているが、その表現は、新古典主義的な精緻なものではなく、<ドラ・マールの肖像>(09)の顔の表現に共通する複数の視点が導入された表情をしている。人体の形態もいびつなデフォルメが施され、陰影の付け方も、<貧しき食事>(01)のように念入りではなく、編み目のようになっている。<人物>(07)と同様に、この作品は、制作された1938年(ラクリエール工房刷り)には発行されず、1961年にルイーズ・レイリス画廊から出された(ラクリエール工房のフレロー刷り)。(「変貌するひとのすがた ピカソの版画」(コレクション+αで楽しむシリーズ)図録 2006年)
カテゴリー:作品
テンペラとは?【 美術用語 】 油と膠質が混じり合った乳剤(エマルジョン)で顔料を練り合わせた絵具。「混ぜ合わせる」という意味のイタリア語「テンペラーレ」(Temperare)に由来する。乳剤には、卵や無花果の乳液を使った天然のものと、カゼインと膠の混合溶液のような人工のものがある。歴史的には、卵テンペラが最も代表的なものであった。練り合わせ剤(メディウム)を使わないフレスコが広く普及した14世紀以降、フレスコと区別するため、メディウムを使う絵画を広くア・テンペラと呼んだが、油彩画が絵画の主要な位置を占めるようになった16世紀以降は、従来の卵を用いたものをテンペラと称するようになる。テンペラは乾きが早く、じょうぶで耐久性に富む絵具層をつくり、色調は油彩画よりも明るく鮮明である。しかし、色面の平塗やぼかしの技法には不向きで、線描的な性格を持っている。そのため、その欠点を補うためしばしば油彩画と併用して使われる。 |
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