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きゅびすむについて

キュビスムについて

作家名:アルベール・グレーズ
制作年:1947年(初版1912年)
技 法:本(銅版画11点付き)
この本の初版が刊行された一九一二年は、キュビスム運動の全盛期。著者のグレーズとメッツアンジェは、同十二年にレジェやジャック・ヴィヨンらが結成したキュビスムの抽象化を推進するグループ「セクシオン・ドール(黄金分割)」のメンバーである。翌十三年には、英語版、ロシア語版が、十五年には日本語版(蘇武緑郎訳『キュービスム』向陵社)が出版されるほど広く普及した。二人は、画家でありながらキュビスムの理論的指導者としても目されるようになり、グレーズは、バウハウス叢書第十三巻として『キュビスム』(一九二八年)も著した。一九四七年に再刊された同書には、ピカソブラックレジェグリスら十一人の作家の版画が収録されている。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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孔版とは?【 美術用語 】

版画技法。他の版形式(凸版、凹版、平版)が全て版材に盛ったインキを紙に転写するのに対して、孔版は版膜にあけられた孔をインキが通過することで印刷される。従って原画は左右逆にならず、またインキの盛り上げも自在である。孔版の最も原始的なものはステンシルで、型紙を切り抜き、上から刷毛やローラーで絵具を刷り込む。日本でも古くから、薄い美濃紙を渋で貼り重ねた防水性の渋紙に型を切り抜いて版をつくる合羽版(かっぱばん)が行われている。あまり細かい製版はできないので簡潔な表現に適している。同じ孔版で、ステンシルのより進化したものとしてシルクスクリーンやミメオグラフ(謄写版)がある。これらは版膜を完全に切り抜くのではなく、絹布や紙への目止めによって、インキの通過する部分としない部分をつくる。従ってステンシルのように型が地続きになっている必要はなく、より自由な、また繊細で微妙な表現が可能となる。なお「ステンシル」は広義の孔版をも指すが、普通は上述のような型紙印刷を指す語として使われる。

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