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じゃず ジャズ
アンリ・マティス著。テリアードから色刷り版画による挿絵本の依頼があったのは一九四三年。既に絵筆を持つのが困難になっていたマティスは、筆をはさみに持ち替えて切り紙の要領で形を作り、それをステンシルで版画にした。文章もマティス自身のものであり、手書きの文字をそのまま印刷している。サーカスや民話、旅行に基づいた図柄と、神、愛、自由などに関するマティスの断想がつづられた文章のあいだには、説明的な関連はない。色紙を切り抜くことは、形のない色というものを、手応えのある物質としてつかみ取ることだったのかも知れない。そんな実体として捉えられた色が織りなす図版と、文章が喚起するイメージ、そして手書き文字の視覚的効果が共鳴し、一冊の書物に結実したマティス晩年の代表作である。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
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デフォルマシヨンとは?【 美術用語 】 変形、歪形。造形芸術で、自然の対象を変形して表わすこと。遠近法、短縮法、プロポーション、美術解剖学などの知識に基いて形態、空間、量的表現を正確に再現する写実より、芸術家の造形意志が重視される。これにはより自然に見えるための歪形も含まれる。しかし、近代美術では、芸術家の主観を強調し、観る者に強く訴えるために、形やプロポーションや空間的秩序を意識的に変形して独自の造形的秩序を造り出すことが盛んに行われ、セザンヌをはじめ、ピカソ、ダリ、モディリアーニなど、キュビスム、シュールレアリスム、表現主義などの造形的特色となっている。しかし、それ以前にも、エル・グレコらのマニエリスムの絵画、ドナテロやミケランジェロの彫刻、建築の枠に規制されたロマネスク時代の柱頭、二次元性を強調した東方的造形(古代エジプト美術、東洋絵画)など広く認められる。いずれにせよ、どのような美術作品も事物の厳密な三次元的複製ではありえないから、ほとんどの美術作品はこの「歪形」を行っているといえる。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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