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じゃず ジャズ
アンリ・マティス著。テリアードから色刷り版画による挿絵本の依頼があったのは一九四三年。既に絵筆を持つのが困難になっていたマティスは、筆をはさみに持ち替えて切り紙の要領で形を作り、それをステンシルで版画にした。文章もマティス自身のものであり、手書きの文字をそのまま印刷している。サーカスや民話、旅行に基づいた図柄と、神、愛、自由などに関するマティスの断想がつづられた文章のあいだには、説明的な関連はない。色紙を切り抜くことは、形のない色というものを、手応えのある物質としてつかみ取ることだったのかも知れない。そんな実体として捉えられた色が織りなす図版と、文章が喚起するイメージ、そして手書き文字の視覚的効果が共鳴し、一冊の書物に結実したマティス晩年の代表作である。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
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パピエ・コレとは?【 美術用語 】 貼り紙のことで、装飾紙の切片を画面に貼付する技法。分析的キュビスムから総合的キュビスムに移行し始めた1911,12年頃、ピカソやブラックが用い始めた。キュビスムが分析的段階に至って抽象的な線の要素に解体した画面に現実感と日常性を回復させるため、新聞紙、切符、模様紙、レッテル、さらに羽毛、砂、針金などを貼りつけ、新しい造形効果と物体感を導入した。20世紀絵画におけるオブジェの意識の形成過程にとって重要な契機をなした技法である。のちにダダやシュルレアリスムのコラージュに発展した。コラージュは、貼りつけることを意味し、マックス・エルンストをはじめとするシュルレアリスムの作家たちが1920年代からよく利用した。本来相応関係のない別々のさまざまな「もの」を、最初の目的とはまったく別のやり方で結びつけ、異様な美やユーモアやロマネスク的な領域を絵画に導入した。現実の多様性を画面にとり込むための有力な手段のひとつである。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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