瀧口修造著。平凡社刊。一九六六年、国立近代美術館で開催された「
ミロ」展で瀧口修造と
ミロは出会う。一九四〇年にアトリヱ社から西洋美術文庫の一冊として刊行した著書『
ミロ』を瀧口が手渡したのをきっかけに交友が始まり、一九七〇年には瀧口の詩と
ミロの版画による詩画集『手づくり諺
ジョアン・ミロに』がバルセロナで刊行された。そこにはスペイン語、日本語、カ
タルーニャ語など七カ国語のテキストが収められている。『
ミロの星とともに』は、
ミロに関する瀧口の四篇の詩(「
ジョアン・ミロ」一九三六年、「
ミロの星とともに」一九六六年、「旅程」一九六七年、「笑いの理由」一九六七年)を、
ミロの版画と共に印刷し、それをジャバラ状の本に仕立てたものである。瀧口は、詩人であり評論家である一方、自らもデッサン、デカルコマニー、
オブジェ、手づくり本などを手がけている。多くのアーティストとの詩画集も多い。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)